こんアロ~♪アロハ保育園非公式キャラの「アロ」です。
今月もアロハの保育士が選んだ絵本を紹介するよ!
第13回は、アロハちがさきひがし保育園のF先生です。
F先生は、優しくて頼もしい、そしておちゃめな先生だよ。
アロハちがさきひがし保育園のFです、よろしくね。
F先生が選んでくれたのは、ふるたたるひ・たばたせいいち 作「おしいれのぼうけん」だよ。
F先生、よろしくおねがいしま~す!
これは、とある保育園のお昼寝の時のお話。
男の子2人が悪いことをした罰に、先生に押し入れに閉じ込められちゃうの。
その保育園の押し入れには怖い「ねずみばあさん」がいて、さっきはケンカをしていた2人が助け合って大変なところをクリアしていく、ワクワクするお話。
わぁ、たのしそう~!ボリュームもあるね。
文字も多いけど絵も多いから、見せながら読みきかせていくと結構長い時間がかかるよ、何分かかるかはちょっと覚えてないけど。
でも冒険物語なのでみんなよく聞き入ってくれるの。
困っても助け合っていくぞ、みたいなところがね、聞いている子どもたちも目をキラキラさせてね、何度読んでも喜んでくれるよ。
ぼくも冒険物語大好き!
F先生が好きなシーンはどこ?
あたしが好きなの、変なとこよ~ここ!
(蒸気機関車とミニカーが夜の山と海を駆けているところ)
わぁ、ここのカラーページは見開きなんだね。
この機関車に乗って次への冒険に行くんだけど。その、しょっぱな。
直前までどうしようどうしようってなってるけど、ここからすごい冒険に入っていくんだっていうところ。
何かが始まるよっていう予感がする~
バラバラだった2人の気持ちが一緒になって、ねずみばあさんとの戦いや知恵比べみたいなものに負けないで、逃げ出していく。
熱い展開だね!
この穴も好き、次のページの。
押し入れの壁のあやしい模様…
昔はこういうもので色んなものを想像したよね、実家の天井とかでね。
木目やシミがひとの顔に見えてくるやつだ~
たぶん今の子どもたちにはあんまり経験がない世界になるかなー
だって天井はこう(壁紙)だもん笑
押し入れに入れられるシーンの反応も、「へぇ~~?」だったり。
いまは押し入れに閉じ込めるなんて無いからかな…?
こんな不適切保育は昔も無かったよ!笑
最初勤めていた公立の保育園は平米数ギリギリで作っていたので、押し入れも活用してままごとコーナーやお昼寝に使ってたりしたこともあったのね。
なので子どもたちの中で「押し入れが怖いもの」という意識が無かったかのな。どっちかっていうと子どもたちが自分から隠れちゃったりしてね。
だから「押し入れってそんなとこなの?」って、最初のつかみはそんなだった。
なるほど~かくれんぼしちゃうような普通の空間だったんだね。
それでもね、閉じ込めちゃった先生も最後には『押し入れの外で考えてもらった方が良かったな』って言うの。
大人も、自分が間違っていたら謝らなきゃいけない、子どもに対してもきちっと言わなければいけない。
わたしはそうであるべきだなと思うので、子どもには嘘はつかないようにしてる。
「後でやるよ」って言ったことに関しては後でちゃんとやれるようにとか、間違ってたことに気付いたら自分から言うとか。
それは子どもに対しての礼儀。同じ一人の人間だから、大事なことだと思ってるんだ。
大人だって間違うことはあるし、間違いを認める姿を見せるのも大切なことだよね。
閉じ込めなんてする前に何かやりようはあるんじゃないのって、保育の部分については同業者ゆえに見えてきちゃったりする部分もあるんだよね。
けどそれはちゃんと分かった上で、お話として提供するのはいいのかなーって。
ドキドキわくわくするお話、だいすきだよ!
このあいだ、絵本の研修があったんだけど、その中でね。
「絵本で子どもたちはもうひとつ体験ができる」っていうことを聞いて、あぁほんとにそうだなって思ったんだよ。
「自分では実際にその場に行けなくっても、登場人物の想いを感じたり、物を見た気持ちになれば、それは体験をしたことになる。」って。
そうだ、読んでる間、一緒に冒険してる気持ちだった。
ワクワクするような気持ちをたくさん持ってもらいたいしドキドキする気持ちも感じてもらいたい。
実際にこんな世界はないけれど、絵本やお話の世界からたっくさんのことを浴びて、感性豊かになってほしいなと思ってるよ。
アロも、これからもたっくさん本を読むね!
F先生、ありがとうございました♪
絵本情報
おしいれのぼうけん
ふるたたるひ、たばたせいいち 作
出版社:童心社
出版年:1974年